ブログ

日別アーカイブ: 2025年11月13日

第21回溶接雑学講座

皆さんこんにちは!

合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。

 

“鉄をつなぐ”だけじゃない

 

 

鉄がなければ成り立たないもの──
建物、橋、船舶、鉄骨、プラント、工場設備、自動車部品、重機…。

その「鉄をつなぎ、強くする仕事」。
それが 溶接 です️✨

溶接はただ鉄を溶かしてつなぐだけと思われがちですが、
実は現代の産業において 絶対に欠かせない基盤技術
そして、溶接の品質ひとつで建物の安全性が変わるほど重要な工程です。

今回は、溶接の種類、現場の流れ、溶接欠陥、安全管理、溶接士の技術力、
そして“溶接という職人仕事の奥深さ”を3000字以上で徹底解説します✨


■ 溶接とは?“金属を一体化”する最強の技術

溶接とは、金属を加熱・溶融して接合する作業のこと。
ネジやボルトと違い、金属同士を一体化できる最も強い接合方法 です。

溶接はあらゆる場所で使われています

  • 建築鉄骨(柱・梁)

  • 橋梁

  • 船舶

  • タンク・配管

  • 自動車部品

  • プラント設備

  • ステンレス製品

  • 手すり・階段

  • 機械フレーム

  • 産業機械

溶接なくして、日本のモノづくりは成立しないと言っても過言ではありません。


■ 溶接の種類をわかりやすく解説️

溶接には多くの種類があり、それぞれ用途が異なります。


● アーク溶接(被覆アーク)

最も一般的な溶接。
電気のアーク熱で溶かしながら溶接棒で金属をつなぐ。


● 半自動溶接(MAG/MIG)

ワイヤーが自動送給される溶接。
鉄骨・造船・製造業で広く使用。


● TIG溶接(アルゴン溶接)✨

ステンレス・アルミなど精密溶接で使用。
見た目が美しく、食品工場・医療機器などでも必須。


● CO2溶接

自動車工場やライン溶接で多く使われる。


● ロウ付け・銀ロウ付け

銅配管などの低温溶接に。


● スポット溶接

薄板を圧力と電流で接合。

用途ごとに最適な溶接方法を選ぶのがプロの判断です。


■ 溶接工事の現場はこう進む⚙️

溶接は「ただ溶かす」のではなく、綿密に進めます。


① 図面確認・溶接方法選定

  • 材質(鋼材・SUS・アルミ)

  • 板厚

  • 溶接姿勢

  • JIS規格

  • 現場条件(屋外・屋内)

これらを基に、最適な溶接方法を決めます。


② 仕口・母材の加工

角を削ったり(開先加工)、
溶接しやすい形状を準備。


③ 仮付け(位置決め)

いきなり本溶接はNG。
歪みを防ぐため、まずは仮付けで固定。


④ 本溶接

溶接士が最適な速度・熱量で溶接していく。
ここが“職人の腕”の見せどころ!


⑤ 仕上げ研磨✨

ステンレスなどは仕上げまで重要。


⑥ 検査(NDT)

溶接部の品質確認を行う。

  • 外観検査(溶け込み・ビード巾)

  • 超音波探傷(UT)

  • X線検査(RT)

  • 磁粉探傷(MT)

  • 浸透探傷(PT)

不良が出れば再溶接が必要。


■ 溶接で最も怖い“溶接欠陥”とは?⚠️

溶接には絶対に避けるべき欠陥があります

  • 未溶着

  • 溶け込み不足

  • クレータ割れ

  • ブローホール(気泡)

  • スラグ巻込み

  • ビードの蛇行

  • バーンスルー(穴あき)

どれも建物の強度に影響する重大問題。
溶接士は欠陥ゼロを目指し、日々技術を磨いています。


■ 溶接現場の安全管理も徹底必須

溶接は高熱・火花・煙など危険が多い作業。

安全管理

  • 火気養生

  • 消火器の配置

  • 漏電対策

  • マスク・保護具の着用

  • 狭所・高所の安全確保

  • 換気の徹底

  • 周囲確認

“安全第一”が徹底された現場でこそ、良い溶接ができます。


■ 溶接士の魅力と誇り✨

溶接士は職人の中でも特に技術力が求められる仕事。

魅力

  • 手に職がつく

  • 世界で通用する技術

  • 完成物に自分の技が残る

  • 社会インフラを支える誇り

  • 高収入も可能

鉄を操るプロの世界。
それが溶接という仕事です。


■ まとめ

溶接は、建物・橋・工場・船・設備など、
あらゆるインフラを支える最重要技術。

  • 加熱による接合

  • 精密な技術

  • 欠陥ゼロの品質管理

  • 危険と向き合う安全性

  • 日本の産業を支える役割

すべてが揃って、はじめて“強く安全な構造物”が完成します✨

 

お問い合わせはお気軽に♪