皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
SMAW(手溶接)は電源・ホルダ・アース・棒の最小装備でどこでも戦える一方、結果が技能と段取りに直結します。屋外・高所・補修・狭所…“最後の砦”として使いこなすための理屈×型を体系化します。🔥
1|装備・配線・極性
• 電源:定電流特性(CC)。アーク長の変動に対して電流を一定に保ち、ビードを安定させる。
• ケーブル:太さ・長さで電圧降下が変わる。接合部の発熱・焼損を予防。
• 極性:一般に直極(DCEN)で入熱は母材側に多く、逆極(DCEP)は棒先が加熱され溶滴移行が変化。棒種の指示に従う。
• 延長ケーブル:リール残り巻きは誘導加熱で危険。全て伸ばすか巻径を大きく。⚡
2|溶接棒の体系と選び方(例:E4916/E4918 等)
• セルロース系:仮付・立向上進・パイプルートに強い。アーク力強、風に比較的強い。
• イルミナイト系:一般構造用。スラグ剥離良。
• 低水素系(E7018相当):水素割れ対策、靭性確保。乾燥管理が生命線。
• 裸棒(TIG用とは別):特殊用途。
選定軸=母材強度・必要靭性・姿勢・環境(屋外/屋内)・検査要求。🧪
3|棒の保管・乾燥・取り扱い
• 乾燥温度の目安:低水素系は300〜350℃×1〜2h(メーカー指示優先)。再乾燥回数は管理簿で制限。
• 現場携行:保温筒で100〜150℃、露点を意識し結露防止。
• 開封ルール:必要量のみ開封、ロット混在禁止。🧾
4|条件設定の基礎
• 棒径別電流の目安(軟鋼):φ2.6→70–100A、φ3.2→90–130A、φ4.0→120–180A、φ5.0→160–240A。
• アーク長:芯径=アーク長を基準に短め安定。長過ぎはスパッタ増・融合不良。
• 角度:進行方向に10〜15°傾ける。立向上進はZ字・三角の置き運棒で“置きながら登る”。📐
5|運棒の型(ビードメイク)
• ストレート:薄板・突合せルート。
• ウィービング(三角/三本線/円弧):隅肉や広幅で。端部で一瞬止めて脚を立てる。
• 戻し気味終端:クレータ割れ防止、スラグ巻込みを避ける。🎶
6|姿勢別のコツ(下/横/立上進/上向)
• 下向:やや速め、余盛の山を低く。
• 横向:下脚に金属を“溜めすぎない”。アンダーカット抑制に電圧感覚を低めに。
• 立向上進:置く→送る→置くのリズム。プールを常に段差の手前に保持。
• 上向:短アーク+小織り、熱を持たせすぎない。🧗
7|よくある欠陥と是正早見
• スラグ巻込み:織り幅広すぎ/端部滞留不足→端で止める、層間清掃、電流最適化。
• 気孔:湿気・油・風→乾燥・脱脂・遮風、スタート板有効。
• 融合不良:アーク長長すぎ/電流不足→短アーク・電流↑、開先確認。
• アンダーカット:速度速すぎ/電圧感覚高→速度↓・角度調整。🔍
8|“段取りで勝つ”実践A3
1) 施工前:開先ゲージ→脱脂→目荒し。
2) 棒:ロット・乾燥・本数計画。
3) 治具:保持・遮風・姿勢の再現。
4) 検査:VT→必要に応じPT/UT。
5) 記録:溶接番号・条件、不良ゼロでも写真を撮る。📸
9|練習メニュー(2週間)
• Day1–3:直線ビード、アーク長安定。エッチングで溶け込み確認。
• Day4–7:隅肉a6〜8で三角ウィーブ。断面で脚長と喉厚。
• Week2:立向上進・上向。クレータ処理を重点。NG→是正→再評価のサイクル。📝
10|ケース:屋外梁の立向上進a8
課題:風で気孔、脚立不安定。
対策:遮風スクリーン・脚立固定・短アーク・置き運棒・層間清掃徹底。火気監視員配置。📻
11|チェックリスト
☐ 棒の乾燥・保温
☐ アースの確実なクランプ
☐ アーク長一定(短め)
☐ 端部での“止め”
☐ 層間ブラシ
☐ 終端の戻しとクレーター処理 ✅
12|まとめ
SMAWは“型×清浄×短アーク”。写真標準と断面観察を日常化すれば、屋外でも一次合格率は安定します。次回は半自動(GMAW)を速度と品質の両面から最適化します。⚡
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
溶接は冶金学的結合。母材と溶加材が溶融・混合し、凝固する過程でミクロ組織が決まります。強度・靭性・耐食は熱履歴の設計で左右される。ここではアークの物理、入熱、HAZ、割れのメカニズムを“現場で使える式と指標”で整理します。
1|アークの正体と安定化
• 本質:気体放電による高温プラズマ。
• 制御因子:電流、電圧、極性、ガス、突出長、電極・ワイヤ径。
• 移行モード(GMAW):短絡・グロブラー・スプレー・パルス。パルスはスパッタ低減と低入熱を両立。⚡
2|入熱(Heat Input)の考え方
概算式:HI ≈ (V × I × 60) / (1000 × 速度mm/min) [kJ/mm]。
HI↑で溶け込み↑・歪み↑、HAZ粗粒化↑。母材・板厚・姿勢で最適点が異なる。
3|熱影響部(HAZ)の変態
• 粗粒域HAZ:高温長時間で粒粗大化→靭性低下。
• 細粒域HAZ/合金炭化物の析出:温度域と滞留で性質が変化。
• ステンレス鋭敏化:600–800℃域滞留でCr炭化物析出→粒界腐食。低炭材・低入熱・短時間が鍵。
4|冷却速度と硬さ
冷却が速いほど硬化(マルテンサイト化)し、水素割れ感受性↑。予熱とパス間温度管理で冷却曲線を緩和。温度チョークや熱クレヨンで実測管理。️
5|炭素当量(CE)と予熱
一般式(例):CE = C + Mn/6 + (Cr+Mo+V)/5 + (Ni+Cu)/15。
CE↑→硬化↑→予熱↑。板厚・拘束が大きいほど予熱が必要。
6|水素割れの四要素(H-M-S-R)
水素(Hydrogen)・金属組織(Metallurgy)・応力(Stress)・拘束(Restraint)。対策は低水素材・乾燥・予熱・後熱・溶接順序。
7|希釈・濡れ・融合
• 希釈:溶融池での母材比率。過剰希釈は強度低下、低すぎると融合不良。
• 濡れ:ビードが開先壁にどれだけ“張り付くか”。
• 融合:金属学的連続性。角度・速度・入熱で決まる。
8|歪みの理屈(収縮)
溶融→凝固で線収縮。対称・跳び・逆ひずみ・治具拘束で制御。ミクロの収縮の集合がマクロの変形。
9|現場計算の例
例:t=20mm,X開先60°,ルート面2mm,長さ500mm。開先体積をU/J化で30%削減→入熱と歪みを同時に低減。a寸の適正化でさらに溶着量↓。
10|小実験メニュー(技能育成)
1) 同条件でビードを引く→切断→研磨→腐食(エッチング)→断面観察。
2) 電流を10%刻みで変化→入熱と溶け込み・余盛の相関を記録。
3) 風速1〜4m/sでガス流量を調整→外観と気孔率を比較。
11|まとめ
冶金は“難しい学問”ではなく欠陥ゼロの道具。入熱・冷却・清浄・姿勢の4点を定量化すれば、安定再現の第一歩が踏み出せます。次回はSMAWを深掘りします。✨
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
“一生モノの技術”で選ばれる時代へ✨
溶接は昔からある技術です。でも昔の技術だから価値が下がるわけではありません。むしろ、溶接ができる人材は今も強く求められています。なぜなら、社会は常に「作る」「直す」「守る」を必要としているからです。
設備は老朽化し、インフラは更新期を迎え、工場は改造や増設を繰り返し、災害復旧も必要になる。そんな時に必要なのが溶接です。
溶接は、“新設”だけでなく“補修・改造”でも力を発揮します️✨
第2回では、溶接業の魅力を「仕事の幅」「稼げる理由」「未来性」「キャリアの伸びしろ」という視点で深掘りします
目次
溶接の仕事は、現場によって求められる技術が違います。
建築鉄骨(大型構造物)️
造船(厚板・広範囲・過酷環境)
プラント配管(気密・耐圧・高温)
圧力容器(厳しい規格と検査)
自動車・建機(量産・修理)
製缶(タンク・架台・ダクト)
アルミ・ステンレス(熱管理が繊細)✨
同じ溶接でも、求められる精度や管理が違う。
だから溶接は、現場が変わるほど学びが増えます。
飽きにくく、成長の幅が広い仕事です✨
溶接は、新しく作るだけでなく、壊れたものを直す力があります。
割れた部材の補修
摩耗した部分の肉盛り
設備の改造や増設
取付部の補強
既設設備の撤去と更新
現場では「今すぐ止められない」「部品が手に入らない」ことも多いです。そんな時、溶接で直せる人は本当に頼られます✨
“直す力”は、現場にとって強い価値。
溶接は、社会の復旧力を支える技術でもあります。
溶接は、資格・技能試験が評価の指標になりやすい職業です。
溶接技能者資格(各種)
半自動、TIG、被覆アークなどの区分
材質や板厚、姿勢ごとの資格
施工管理や非破壊検査の知識
資格があると任される仕事が増え、単価が上がり、信頼も増えます。
もちろん資格だけでなく“現場での品質”が大切ですが、資格は努力が形になりやすい要素です✨
練習して上達し、資格を取って、より難しい仕事へ。
このステップアップの分かりやすさが、溶接業の魅力です
溶接は火を扱い、重い材料を扱い、有害光やヒュームもあります。だからプロの現場は安全意識が高いです。
遮光面・革手袋・防炎着の徹底
火気管理(火花養生、消火器、監視)
換気とヒューム対策️
感電防止と機材点検⚡
高所作業の墜落防止
安全を守れる人ほど、現場で信頼されます。
そして安全は、品質にもつながります。焦って作業すれば欠陥が出やすい。安全に作業できる環境があるほど、溶接は安定します✅✨
これからの社会では、インフラや設備の更新が増えます。橋、プラント、工場、配管、タンク、鉄骨…。古くなったものを補修し、更新し、延命する。そこに溶接が必要です。
また、災害復旧や緊急修理でも溶接は不可欠です。
つまり溶接は、「作る」だけでなく「守る」仕事としても需要が続く技術です✨
皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
“信頼”をつくる仕事🔥🧑🏭✨
溶接と聞くと、強い光、火花、鉄の匂い、重たい音――そんなイメージを持つ方が多いかもしれません🔥
でも溶接の本質は、派手な火花ではありません。溶接の本質は「つなぐ」こと。そしてその“つなぎ目”に、命を預ける人がいるということです。
橋梁、鉄骨、造船、プラント配管、圧力容器、タンク、車両、建設機械、農機、家具、手すり、階段、架台…。世の中のあらゆる場所で溶接は使われています。ボルトで固定するだけでは耐えられない荷重や振動、気密が必要な配管、長期間の疲労に耐える構造――それらを成立させるために溶接が必要になります🏗️⚙️
つまり溶接業は、インフラと産業の“接合点”を担う仕事です。
そして、溶接がうまいということは、形がきれいというだけではなく、内部の強度が信頼できるということ。溶接は、目に見えない品質をつくる職業です🧑🏭✨
今回は、溶接業の魅力を「社会性」「技術」「現場の緊張感」「成長の面白さ」という視点で深く掘り下げます😊
目次
建物や橋を支える鉄骨、船体の鋼板、プラントの配管、圧力容器、発電設備の構造物…。これらは、材料を切って加工するだけでは完成しません。最後に「つなぐ」工程が必要です。そこで活躍するのが溶接です🔥
例えば鉄骨の柱や梁。荷重がかかり、揺れに耐え、何十年も持たせなければならない。ここで溶接不良があれば、強度不足や疲労亀裂につながり、重大事故の原因にもなります。だから溶接は、ただの作業ではなく、構造の信頼性を左右する重要工程です。
溶接業の魅力は、“責任が大きい仕事”を任されることです。
誰かの命や社会の機能を守るために、確実な接合を作る。
この誇りは、溶接という職業の根っこにあります🧑🏭✨
溶接が面白いのは、単に鉄を溶かしてくっつけるだけではないところです。材料によって性格が違います。厚みが違えば熱の入り方も違う。材質が違えば割れやすさも違う。溶接姿勢(下向き・立向き・横向き・上向き)によって難易度も変わります。
溶接の世界では、ほんの少しの違いが結果を変えます。
電流値・電圧の調整⚡
ワイヤ送り速度
角度とトーチの運び方🔧
アーク長
予熱やパス間温度🌡️
開先形状(V、X、Uなど)📐
ルートギャップ・目違いの管理
こういう要素が噛み合って初めて、良い溶け込みが出て、欠陥のない接合ができます。
そして溶接は、失敗が目に見えにくい。外観がきれいでも内部に欠陥があることもある。だから溶接には、見た目だけではなく、理屈と経験が必要です。
「この材料なら熱を入れすぎると割れる」
「この姿勢なら溶け落ちる」
「ここは歪みが出るから順番を変える」
そういう判断ができるほど、溶接は面白くなります🔥🧠✨
溶接は熱を入れる仕事です。熱を入れれば金属は膨張し、冷えれば縮む。つまり溶接をすれば歪みが出る。ここを理解しているかどうかで、プロと素人の差が出ます。
歪みが大きいと、
寸法が狂う
組み立てが合わない
取付穴がズレる
仕上げ加工が増える
強度や疲労寿命にも影響が出る
だから溶接では、順番が重要です。
点付けで仮固定してから本溶接する
対称に溶接して歪みを打ち消す
ジグや治具で固定する
パスを分けて熱入力をコントロールする
ひずみ取りを考えて工程を組む
つまり溶接は、手先の器用さだけでなく、“段取り”と“設計思考”が必要な仕事です📋✨
ここに、溶接が職人技でありながら、同時に頭脳戦でもある面白さがあります😊
溶接の品質は、見た目だけでなく検査で裏付けられます。
外観検査(ビード形状、アンダーカット、ピットなど)👀
浸透探傷(PT)
磁粉探傷(MT)
超音波探傷(UT)
放射線透過(RT)
曲げ試験や引張試験
こうした検査に合格して初めて「OK」になります。
つまり溶接は、感覚だけでなく証明される技術です✅✨
検査に合格し続ける人は、現場での信用が段違いです。
「この人の溶接なら安心」
この一言は、溶接職人にとって最高の評価です🧑🏭✨
溶接の魅力は、努力が結果に出やすいことです。最初はうまくいかなくても、練習すれば確実に上達します。
ビードが安定する
スパッタが減る
溶け込みが揃う
立向き・上向きができるようになる
欠陥が減る
作業スピードが上がる
成長が見えると、仕事がどんどん面白くなります😊✨
そして、資格や技能検定を取れば評価も上がりやすい。
「手に職」がそのまま強みになる職業です🧑🏭🔥
溶接業の魅力は、
インフラと産業の骨格を作る社会性🏗️
材料と会話する技術職である🧠
歪みを制する段取りの面白さ📏
検査で裏付けられる信頼✅
努力が上達に直結する成長性📈
火花の向こうにあるのは、ただの金属ではありません。
人の暮らしと産業を支える“信頼”です🔥✨
皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
“職人 × デジタル”
溶接業界は今、大きな変革期を迎えています。
人手不足、技能継承、品質の高度化、工場自動化──
これらを背景に、溶接技術も急速に進化しています✨
この記事では、
最新の溶接技術、デジタル化、溶接ロボット、レーザー溶接、AI解析、
未来の溶接士の働き方などを3000字以上で詳しく解説します。
目次
工場・製造現場では、溶接自動化が進行。
理由
深刻な職人不足
均一な品質が求められる
自動車・製造ラインの高速化
高温・危険な環境での作業削減
しかし、“すべてロボットに置き換わる”わけではありません。
ロボットではできない溶接 → 職人の技術が必要
ロボットで効率化できる部分 → デジタル化
この両方を使いこなす時代です。
工場自動化の中心となる技術。
特徴
高速・高精度の連続溶接
長時間の作業が可能
溶接条件を自動記録
スパッタ(火花)を抑制
安定した品質
自動車、金属加工工場、量産工場で急増しています。
次世代溶接として急成長。
メリット
極めて溶け込みが深い
歪みが少ない
美しい仕上がり
高速施工が可能
電気自動車・精密機器・バッテリーの溶接などで採用。
溶接のビード形状・温度・溶け込みをAIが自動判定。
溶接欠陥の予測
条件設定の最適化
品質データの蓄積
不良率の削減
職人技 × AI の最強コンビで、品質が飛躍的に向上。
レーザーとアークを同時に使う最新工法。
メリット
早い
深い
強い
歪みが少ない
厚板にも対応できる
大型構造物・造船などで活用されています。
溶接線をカメラで自動追跡し、
ロボットがズレずに溶接。
不良品リスクが大幅に低下。
溶接現場ではデジタル安全管理が主流に。
ヒートマップ監視
作業員の動きをAIで解析
火花・煙のセンサー検知
AR/VRで溶接訓練
作業記録のクラウド化
「危険を予測して避ける」仕組みが増えています。
現代の溶接士は “溶かすだけ” ではありません。
必要なスキル
溶接機の条件設定
図面の読解
精度管理
ロボット溶接のプログラム
検査・測定
資格取得(JIS・WES)
技術職としての価値がどんどん高まっています。
理由
国内外で需要が増え続けている
インフラ更新で溶接工事が増加
ロボット時代でも“最後は職人”
技術職としての地位が安定
高度スキルで高収入も可能
溶接は時代に左右されない“強い専門職”。
未来でも必ず必要とされる技術です。
溶接は、
「職人の技」 × 「最新技術」
で進化し続ける仕事。
ロボット
レーザー
AI解析
精密管理
最新安全管理
これらを使いこなしながら、
“鉄をつなぐ力”で社会インフラを支え続けるのが溶接業です️✨
現場での経験・技術・判断力。
そして新しい技術を取り入れる柔軟さ。
この両方が未来の溶接士を強くします。
お問い合わせはお気軽に♪
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
“鉄をつなぐ”だけじゃない
鉄がなければ成り立たないもの──
建物、橋、船舶、鉄骨、プラント、工場設備、自動車部品、重機…。
その「鉄をつなぎ、強くする仕事」。
それが 溶接 です️✨
溶接はただ鉄を溶かしてつなぐだけと思われがちですが、
実は現代の産業において 絶対に欠かせない基盤技術。
そして、溶接の品質ひとつで建物の安全性が変わるほど重要な工程です。
今回は、溶接の種類、現場の流れ、溶接欠陥、安全管理、溶接士の技術力、
そして“溶接という職人仕事の奥深さ”を3000字以上で徹底解説します✨
目次
溶接とは、金属を加熱・溶融して接合する作業のこと。
ネジやボルトと違い、金属同士を一体化できる最も強い接合方法 です。
溶接はあらゆる場所で使われています
建築鉄骨(柱・梁)
橋梁
船舶
タンク・配管
自動車部品
プラント設備
ステンレス製品
手すり・階段
機械フレーム
産業機械
溶接なくして、日本のモノづくりは成立しないと言っても過言ではありません。
溶接には多くの種類があり、それぞれ用途が異なります。
最も一般的な溶接。
電気のアーク熱で溶かしながら溶接棒で金属をつなぐ。
ワイヤーが自動送給される溶接。
鉄骨・造船・製造業で広く使用。
ステンレス・アルミなど精密溶接で使用。
見た目が美しく、食品工場・医療機器などでも必須。
自動車工場やライン溶接で多く使われる。
銅配管などの低温溶接に。
薄板を圧力と電流で接合。
用途ごとに最適な溶接方法を選ぶのがプロの判断です。
溶接は「ただ溶かす」のではなく、綿密に進めます。
材質(鋼材・SUS・アルミ)
板厚
溶接姿勢
JIS規格
現場条件(屋外・屋内)
これらを基に、最適な溶接方法を決めます。
角を削ったり(開先加工)、
溶接しやすい形状を準備。
いきなり本溶接はNG。
歪みを防ぐため、まずは仮付けで固定。
溶接士が最適な速度・熱量で溶接していく。
ここが“職人の腕”の見せどころ!
ステンレスなどは仕上げまで重要。
溶接部の品質確認を行う。
外観検査(溶け込み・ビード巾)
超音波探傷(UT)
X線検査(RT)
磁粉探傷(MT)
浸透探傷(PT)
不良が出れば再溶接が必要。
溶接には絶対に避けるべき欠陥があります
未溶着
溶け込み不足
クレータ割れ
ブローホール(気泡)
スラグ巻込み
ビードの蛇行
バーンスルー(穴あき)
どれも建物の強度に影響する重大問題。
溶接士は欠陥ゼロを目指し、日々技術を磨いています。
溶接は高熱・火花・煙など危険が多い作業。
安全管理
火気養生
消火器の配置
漏電対策
マスク・保護具の着用
狭所・高所の安全確保
換気の徹底
周囲確認
“安全第一”が徹底された現場でこそ、良い溶接ができます。
溶接士は職人の中でも特に技術力が求められる仕事。
魅力
手に職がつく
世界で通用する技術
完成物に自分の技が残る
社会インフラを支える誇り
高収入も可能
鉄を操るプロの世界。
それが溶接という仕事です。
溶接は、建物・橋・工場・船・設備など、
あらゆるインフラを支える最重要技術。
加熱による接合
精密な技術
欠陥ゼロの品質管理
危険と向き合う安全性
日本の産業を支える役割
すべてが揃って、はじめて“強く安全な構造物”が完成します✨
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
溶接は高温・高輝度・可燃性ガス・有害ヒューム・高所作業が入り混じる高リスク業務。だからこそ安全は“守るべきルール”ではなく設計対象です。工学的対策>管理的対策>個人防護の優先順位で、事故の可能性を工程そのものから減らす仕組みを作りましょう。
1|主要ハザードと工学的対策
• ヒューム・ガス:局所排気・上流吸引・ダクト位置設計。送気マスクの選択肢も。
• 火花・スパッタ:防火シート・遮熱板・火花養生。下階侵入経路の封鎖。
• 感電:ケーブル被覆/圧着の点検、湿潤時は絶縁マットと漏電遮断器。
• 火災・爆発:ホットワーク前の可燃物撤去、封入配管の内容物確認、火気監視員の設置。
• 高所・転落:足場点検、親綱・フルハーネス、工具落下防止。
• 紫外線・赤外線:遮光面・遮光度選定、露出皮膚の保護。
2|PPE(個人用保護具)の最適化
• 頭部・眼:ヘルメット、オートシェード(遮光度は電流に応じ選定)。
• 呼吸:粒子・有機ガス・酸性ガスの適合マスク。
• 身体:難燃ウェア、革手袋、前掛け、袖口カバー、安全靴。
• 聞く安全:インカム・無線で火花監視と連携。
3|ホットワーク許可と作業手順
1) 事前確認:対象物・周辺・配管内媒体・風向。
2) 許可:責任者署名、監視員配置、時間帯・範囲の限定。
3) 施工:監視・換気・遮風・消火器配置。
4) 事後:残火監視(一定時間)、巡回記録。
4|化学物質とSDS
洗浄剤・溶剤・防錆剤はSDSで危険性・PPE・保管・廃棄を確認。ラベリングと専用保管、換気、混合禁止を徹底。
5|換気設計(実務)
• 吸い口はプールの上流へ、トーチ風と干渉しない位置。
• 排気ダクトの曲がりは最小、風量計で実測。
• 狭隘部は送気+排気の二重化。️
6|熱中症・腰痛・疲労対策
• WBGT監視、水・塩分・休憩を時間で管理。
• 支持具(サポーター・外骨格)で前屈作業を軽減。
• 作業前ストレッチと交代作業で疲労分散。
7|KY・TBMの型
• その日の変化点(人・物・環境)を出し合い、対策と担当を決める。
• 写真付き危険マップで新人的にもわかる資料に。
• 指差呼称で最終確認。
8|“事故の芽”を摘む仕組み
• ヒヤリハット報告を責めない文化に。
• 是正は人ではなく仕組みへ(治具・手順・表示・装置)。
• 月次安全KPI:ヒヤリ報告数/是正完了率/教育受講率。
9|テンプレ配布(抜粋)
• ホットワーク許可票(チェック項目:可燃物撤去、配管媒体確認、監視員、消火器、遮風、換気、残火時間)
• KYシート(作業名、危険ポイント、対策、担当、時刻)
10|まとめ
安全は“点”ではなく連続線。設備・手順・教育・記録の4点でゼロ災を日常化します。次回はアークと冶金の基礎へ。
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
溶接は金属同士を“ただ”くっつける作業ではありません。設計思想・冶金学・作業工学・検査工学・記録管理が交差する総合技術であり、現場の一打は構造物の寿命・安全・コストに直結します。私たちが生み出すのは外観の美しさだけでなく、荷重に耐える内部品質とトレーサビリティという信頼。この初回では、溶接業という仕事の全体像を“段取り→施工→検査→記録→改善”の流れで俯瞰し、QCDS(品質・コスト・納期・安全)の視点から価値を言語化します。🧭
1|溶接がつくる10の価値
1) 強度の連続性:ボルトやリベットでは難しい応力の連続伝達を実現。
2) 気密・水密:配管・タンク・船体の生命線。
3) 軽量化:余分な締結部材を排し、強度/剛性を最適化。
4) 意匠・美観:TIGやレーザーで機能美を形に。
5) コスト最適:継手設計と開先合理化で“過剰品質”を防ぐ。
6) 修理・延命:補修溶接・肉盛・パッドでライフ延長。
7) 小ロット対応:治具工夫で多品種短納期に即応。
8) 大型一体化:SAWやFCAWで長尺厚板を高能率に。
9) 異材接合の橋渡し:ブレージングやハイブリッドで材質差を超える。
10) 記録と責任:誰が、どの条件で、どのロットを使ったかを残し、責任の所在を明確化。📒
2|仕事の“標準的一日”
• 着工前ミーティング(TBM):危険予知(KY)、当日の工程・人員・設備確認。
• 段取り:材料確認、開先・フィットアップ、治具調整、PPE点検。
• 施工:WPSの電流・電圧・速度・ガス・予熱・パス間温度を守る。
• 自己検査→相互検査:VTで外観、必要に応じPT/MT。
• 記録:溶接番号・条件・ロットの入力、写真標準の撮影。
• 是正・改善:ヒヤリハットと不適合の共有、翌日の対策へ。⏱️
3|プロセス地図(用途と得意分野)
• SMAW:屋外・補修。シンプル装備で“最後の砦”。
• GMAW(MIG/MAG):生産性と安定品質の主力。量産現場の柱。
• GTAW(TIG):薄板・高品位・裏波。食品・医療・配管で無二。
• FCAW:屋外・多姿勢・厚板。高溶着で工期短縮。
• SAW:長手厚板の速度王。梁・箱桁・船殻。
• 抵抗溶接:スポット/シーム。自動車BIWの骨格。
• レーザー/EB:低入熱・高精度・狭開先。歪み極小。💡
4|QCDSを同時に満たす考え方
• 品質(Q):WPS・PQR・WPQの三位一体。OK/NG見本とゲージで“感覚”を数値化。
• コスト(C):a寸は1mmが利益。開先体積・溶着量・再工率で見積。
• 納期(D):段取り外段取り化、ロボット×治具でタクト安定。
• 安全(S):換気・遮蔽・火気管理・感電対策。ゼロ災は技術。🛡️
5|“よくある失敗”と未然防止
• 清浄不足→気孔:脱脂と酸化皮膜除去を直前に。
• 入熱過多→歪み:パス間温度・バックステップ・対称溶接で制御。
• ガス保護不全→酸化・気孔:風速>2m/sは遮風。流量は10–20 L/minを基準。
• 開先不良→融合不良:ゲージ点検、ルート間隔の再設定。
• 仮付位置ミス→最終寸法不良:最後に消える位置へ仮付、対称配置。🧰
6|チェックリスト(初回導入版)
☐ 図面・仕様の読み合わせ完了(a寸・検査率・合否基準)
☐ WPSの適用範囲確認(材質・板厚・姿勢・ガス)
☐ 開先・フィットアップ・ゲージ計測
☐ 清浄(脱脂→機械→化学)と裏面処理
☐ 設備点検(電源・ケーブル・リール・チップ・ノズル・ライナ)
☐ 安全(換気・遮風・火気監視・感電対策・PPE)
☐ 記録テンプレ準備(溶接番号・ロット・条件ログ)✅
7|ケーススタディ:梁の隅肉長手で“曲がる”
現象:長手方向に上反り。
原因:非対称入熱と拘束不足。
処方:跳び溶接+対称配置、仮付を増やして拘束、最後に消える位置へ再配置。必要なら軽微な逆ひずみ。📐
8|用語ミニ辞典
a寸:隅肉脚長。HAZ:熱影響部。CE:炭素当量。PQR:手順検証。ITP:検査計画。🧾
9|ミニテスト(現場内教育)
• Q1:風速が2m/sを超える時、まず行うべき対策は?
• Q2:a寸1mm増で体積はどう変わる?
• Q3:仮付を“最後に消える位置”へ置く理由は?📝
10|まとめ
溶接は段取りで8割決まる技術。WPSとゲージで“同じやり方”をつくり、記録で信頼を可視化する。次回はゼロ災の仕組みを体系化します。🔥
お問い合わせはお気軽に♪
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皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
~“選ばれる溶接工場”~
短納期・多品種少量・人材不足。溶接業の生産性は、標準化×自動化×見える化で跳ねます。ここでは、受注〜製造〜検査〜出荷をつなぐ運営の型を解説します。
目次
WPS(施工要領)をA4一枚に凝縮:母材/ワイヤ/ガス/電流電圧/姿勢/前後処理。
QR化して各工位で即閲覧、改定履歴を残す。
新人はWPS通り、ベテランは逸脱理由を記録してノウハウ化。
ポカヨケ治具:左右非対称・差し込み深さでミスを物理的に防ぐ。
回転・反転治具/ポジショナーで全姿勢→下向き化、品質と速度を同時にUP。
クイッククランプ+基準ピンで**セッティング時間▲30–50%**を狙う。
**最初は“類似形状のロット品”**から。
ティーチングはWPS準拠、ビードトラッキングでギャップ吸収。
治具の剛性>ロボット精度。部品公差を先に絞るほど安定する。
受入→工程→最終の三段検査。外観(VT)を写真AIで半自動判定も有効。
材料ヒートNo.→製番→作業者→検査結果をQRで紐付け、不具合の遡及を1分で。
不良は“欠陥×要因×再発防止”の一行カルテにして週次で共有。
ヒューム対策:局排・フード・移動式集塵、溶接ごとのSDS掲示。
火災:火花15m以内の可燃物ゼロ・消火器距離・火の番。
感電/ガス:漏電ブレーカ・ケーブル点検・ガスの立て固定。
教育:入社時+月次でPPE/混用禁止/応急を反復。
作業指示・図面・WPSをタブレット集約、最新版のみ表示。
設備稼働・不良・稼働率(OEE)をダッシュボード化し、ボトルネックを特定。
部材・治具の位置を5S×バーコードで“探す時間ゼロ”へ。
見積は溶接長×脚長×姿勢補正×入熱区分で標準化。
タクト表に**前後工程(開先・曲げ・機械)**も統合し、ガントで共有。
段取りと溶接実作業を分け、内製/外注の境界を定期に見直す。
Day1–7:安全・姿勢・タックと治具、VT基礎
Day8–30:下向/横向でのビード練習→SOP動画で確認
Day31–60:隅肉→開先多層、欠陥の見分けと手直し
Day61–90:異材(SUS/Al)・ポジショナー・ロボ補助、WPS作成演習
薄板:TIGセル→パルスMIG仕上げ、銅当てで熱吸い。
厚板:SAWルート→FCAW充填→MIGキャップ、予熱/後熱を温度クレヨンで管理。
Before:手溶接×3人、段取り多、品質バラつき
施策:共通治具化、部品公差見直し、コボット+ビードトラッキング
After:工数▲32%・再溶接▲60%・外観合格率+15pt、夜間の無人2時間運転を実現
Day1–7:WPSテンプレ統一/材料・ワイヤのロット管理開始
Day8–14:重要継手の写真VT→共有チャット運用
Day15–21:ポジショナー/簡易治具で姿勢統一、タクト表を現場掲示
Day22–30:ダッシュボード公開(不良/稼働/段取り)、週次1on1で課題潰し
[ ] WPS・資格の提示
[ ] 材料トレーサビリティ(ヒートNo.)
[ ] 検査計画(VT/PT/UT/RT)の有無
[ ] 写真台帳と是正フロー
[ ] 納期計画(前後工程含む)とBCP(停電・人員)
“選ばれる工場”は、標準(WPS)×治具×自動化×DXで同じ良さを速く繰り返す。
安全と品質を土台に、ムダ取りと見える化で利益体質へ。
小さく始めて、毎週1つ改善。**溶接は仕組みで強くなれます。**
お問い合わせはお気軽に♪
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