-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー

皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
~“選ばれる溶接工場”~
短納期・多品種少量・人材不足。溶接業の生産性は、標準化×自動化×見える化で跳ねます。ここでは、受注〜製造〜検査〜出荷をつなぐ運営の型を解説します。
WPS(施工要領)をA4一枚に凝縮:母材/ワイヤ/ガス/電流電圧/姿勢/前後処理。
QR化して各工位で即閲覧、改定履歴を残す。
新人はWPS通り、ベテランは逸脱理由を記録してノウハウ化。
ポカヨケ治具:左右非対称・差し込み深さでミスを物理的に防ぐ。
回転・反転治具/ポジショナーで全姿勢→下向き化、品質と速度を同時にUP。
クイッククランプ+基準ピンで**セッティング時間▲30–50%**を狙う。
**最初は“類似形状のロット品”**から。
ティーチングはWPS準拠、ビードトラッキングでギャップ吸収。
治具の剛性>ロボット精度。部品公差を先に絞るほど安定する。
受入→工程→最終の三段検査。外観(VT)を写真AIで半自動判定も有効。
材料ヒートNo.→製番→作業者→検査結果をQRで紐付け、不具合の遡及を1分で。
不良は“欠陥×要因×再発防止”の一行カルテにして週次で共有。
ヒューム対策:局排・フード・移動式集塵、溶接ごとのSDS掲示。
火災:火花15m以内の可燃物ゼロ・消火器距離・火の番。
感電/ガス:漏電ブレーカ・ケーブル点検・ガスの立て固定。
教育:入社時+月次でPPE/混用禁止/応急を反復。
作業指示・図面・WPSをタブレット集約、最新版のみ表示。
設備稼働・不良・稼働率(OEE)をダッシュボード化し、ボトルネックを特定。
部材・治具の位置を5S×バーコードで“探す時間ゼロ”へ。
見積は溶接長×脚長×姿勢補正×入熱区分で標準化。
タクト表に**前後工程(開先・曲げ・機械)**も統合し、ガントで共有。
段取りと溶接実作業を分け、内製/外注の境界を定期に見直す。
Day1–7:安全・姿勢・タックと治具、VT基礎
Day8–30:下向/横向でのビード練習→SOP動画で確認
Day31–60:隅肉→開先多層、欠陥の見分けと手直し
Day61–90:異材(SUS/Al)・ポジショナー・ロボ補助、WPS作成演習
薄板:TIGセル→パルスMIG仕上げ、銅当てで熱吸い。
厚板:SAWルート→FCAW充填→MIGキャップ、予熱/後熱を温度クレヨンで管理。
Before:手溶接×3人、段取り多、品質バラつき
施策:共通治具化、部品公差見直し、コボット+ビードトラッキング
After:工数▲32%・再溶接▲60%・外観合格率+15pt、夜間の無人2時間運転を実現
Day1–7:WPSテンプレ統一/材料・ワイヤのロット管理開始
Day8–14:重要継手の写真VT→共有チャット運用
Day15–21:ポジショナー/簡易治具で姿勢統一、タクト表を現場掲示
Day22–30:ダッシュボード公開(不良/稼働/段取り)、週次1on1で課題潰し
[ ] WPS・資格の提示
[ ] 材料トレーサビリティ(ヒートNo.)
[ ] 検査計画(VT/PT/UT/RT)の有無
[ ] 写真台帳と是正フロー
[ ] 納期計画(前後工程含む)とBCP(停電・人員)
“選ばれる工場”は、標準(WPS)×治具×自動化×DXで同じ良さを速く繰り返す。
安全と品質を土台に、ムダ取りと見える化で利益体質へ。
小さく始めて、毎週1つ改善。**溶接は仕組みで強くなれます。**
お問い合わせはお気軽に♪
皆さんこんにちは!
合同会社Levi’s商会、更新担当の中西です。
~“強く・きれい・早い”~
「ビードが乗らない」「ヒケ・ブローホールが出る」「組立後に“曲がる”」——溶接の悩みは尽きません。
ここでは設計→開先→溶接条件→検査→歪み管理まで、現場ですぐ使える型をまとめました。
軟鋼(SS材):
MIG/半自動(GMAW)が主力。屋外・下向以外はFCAWも強い。E7018/ER70S-6が定番。
ステンレス(SUS304/316):
**TIG(GTAW)**で清浄・薄板が得意。低入熱で焼け・歪みを抑える。
アルミ(5052/6061):
AC-TIG/Pulse MIG。酸化膜除去(ワイヤブラシ/ACバランス)と清浄な母材が命。
厚板・大入熱:
**SAW(サブマージアーク)**や多層盛り。予熱・パス間温度の管理が品質を左右。
屋内/屋外・板厚・姿勢・必要強度を軸に選定。**WPS(溶接施工要領書)**で前提を共有するのが第一歩。
開先角度・ルートギャップを図面で固定(例:V45°/ルート1.5mm等)。
面取り&脱脂:ミルスケール・油・水分は欠陥の原因。
仮付け:短・点数多めで歪みを抑制。対称配置が基本。
ルートフェイス:薄すぎると焼け落ち、厚すぎると未溶け込みになりやすい。
電圧・電流・送給はアーク長=一定を狙う。
**Stick-out(伸び)**は10〜15mm目安、角度は押し/引きでビード形状を使い分け。
パルスは薄板・隅肉の入熱低減に有効。
ガス:軟鋼はCO₂/混合ガス、SUS/AlはAr系。流量は風・ノズル径に合わせる。
ミニ試験(50×200mmの同条件3枚)でビード高さ・脚長・裏波を確認→WPSへ反映。
ブローホール(気孔):表面汚れ/湿気/ガス被覆不足 → 脱脂・乾燥・シールド強化
未溶け込み:低電流/速度過多/開先不良 → 入熱↑ or 速度↓、開先再調整
アンダーカット:電圧高すぎ/角度不良 → 電圧↓、トーチ角度見直し
割れ:高硬化・急冷・拘束 → 予熱・後熱・拘束緩和・低水素材
対称溶接(左右交互)
スキップ/バックステップ
短ビード分割(連続長を短く)
治具・拘束(でも過拘束に注意)
入熱管理(パス間温度・休止)
反り代の設計(先曲げ/先反り)
ピーニング/矯正は最後の手段
外観(VT):脚長・余盛・アンダーカット・欠陥有無。
PT/MT:表面・近表面の割れ検出。
UT/RT:内部欠陥の確認(厚板・重要部)。
記録:ヒート番号・ロット・WPS/パラメータ・検査結果を写真台帳で一元管理。
PPE:遮光面、難燃手袋・エプロン、皮ブーツ。
換気・集塵:ヒューム吸引・局排・屋外作業時の風向に配慮。
ボンベ:立てて固定、火気から距離。
火花飛散:養生シート/火花受け、火の元巡回(Fire Watch)。
清浄(両面脱脂+酸化皮膜除去)
最小入熱(電流低め・パルス活用)
トーチ角10–15°+短アーク、フィラーは一定リズムで送る
Before:連続長300mm一気盛り→**角度ズレ0.8°**発生
After:150mm×2スキップ+バックステップ+クランプ2点
結果:ズレ0.2°、仕上げ削り**▲40%**、タクトも短縮✨
溶接は**設計(WPS)×前処理(開先・清浄)×条件(入熱)×検査(記録)**の総合格闘技。
“強く・きれい・早い”は両立できます。現場に合う型を作って、繰り返し再現していきましょう。✨
お問い合わせはお気軽に♪